



景色はその時の気持ちによって表情が変わります。
そして僕はそんな気持ちのフィルターのかかった景色を追いかけます——
蓮井元彦による写真集。知らない街のなかを歩くこと、街の匂いを感じ取ること。世界の変容と自分の変容がリンクするとき、蓮井のカメラのシャッターが切られる。蓮井の作品は、公的な世界と私的な世界の狭間を、行き来した軌跡である。その光を、反射を、電線を、枝を、雲を辿ることで、私たちもまた、二つの世界の間を揺れ動くことになる。
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蓮井元彦: “for tomorrow”
hardcover, 80p, 2020
publisher : Libro Arte